宅建試験に独学で合格する勉強法8~科目別のメリハリと目標点数

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宅建試験の勉強法
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★30秒でわかる!この記事の内容

  • 宅建試験に独学で合格するためには「勉強の効率化」が必要。「宅建業法」「権利関係」「法令上の制限」「税・その他」の4つの試験科目には、点数を取りやすい得点源となる科目と難問が多く点数をとりにくい科目がある。例年の傾向から、宅建試験の合格点は50点満点で35点~38点。あらかじめどの科目で何点取るかを決めておき、科目別にメリハリをつけた勉強をすすめるのが効率的。
  • 最もウエイトが高く点数を取りやすい「宅建業法」が一番の力の入れどころ。やればやるだけ点数のとれる「法令上の制限」も貴重な得点源。「税・その他」は案外得点しやすいが満点は目指すのは禁物。難問が多く深みにはまりやすい「権利関係」は基本的な論点のみに注力して他はあっさり捨ててしまおう。
  • 科目別の目標点数は次のとおり。
    1. 「宅建業法」  :16点~19点/20点満点(80%~95%)
    2. 「権利関係」  :7点/14点満点(50%)
    3. 「法令上の制限」:6点/8点満点(75%)
    4. 「税・その他」 :6点/8点満点(75%)

「宅建試験に独学で合格する勉強法」。8つ目は「科目別のメリハリと目標点数です。

宅建試験の試験科目は4つありますので、得点しにくい科目よりも得点しやすい科目に注力するのが効率的な勉強と言えます。

本記事では、どのようにメリハリをつけるのが最適かを考察し、科目別の目標点数を設定例をお示しします。

独学で宅建試験に合格するために必要な「科目別のメリハリ」

「時間」「努力」「戦略」の3つのリソースのうち「戦略」を最大限活用するためには「勉強の効率化」が必要です。

宅建試験のように複数の試験科目がある場合には、得点しにくい科目よりも得点しやすい科目により多くの力を割くほうが効率的と言えます。

宅建試験の試験科目は次の4科目。

それぞれの特徴を確認しておきましょう。

試験科目出題数問題番号
宅建業法20問第26問~第45問
権利関係(民法など)14問第1問~第14問
法令上の制限8問第15問~第22問
税・その他8問第23問~第25問
第46問~第50問

宅建業法

「宅建業法」は、宅地建物取引士(宅建士)や宅建建物取引業者が守らなければならないルールを定めた法律です。

宅建士にとって最も重要な法律であり、宅建士になるためには、その内容をしっかりと理解する必要があります。

50問中20問と最も多く出題され、他の科目に比べると比較的得点しやすい科目です。

できれば満点を狙いたいところ。

権利関係

権利関係は、「民法」「借地借家法」「区分所有法」「不動産登記法」から出題されます。

「民法」は、いわゆる「六法(憲法・刑法・民法・商法・刑事訴訟法・民事訴訟法)」に含まれ、契約、取引、代理、相続など、わたしたちが生活するうえで日常的に起こりうることに関するルールブックのような法律です。

「借地借家法」は、土地・建物の賃貸借に関する法律。

「区分所有法」は、分譲マンションなどの区分所有建物に関する権利関係や管理運営について定めた法律。

「不動産登記法」は、不動産の登記に関する法律。

50問中14問出題されますが、他の科目と比べると範囲が広く、やや難しく感じる科目です。

深みにはまらないように基本的なことのみをおさえるのがコツ。

法令上の制限

法令上の制限は、「都市計画法」「建築基準法」「国土利用計画法」「農地法」「宅地造成等規制法」「土地区画整理法」などから出題されます。

街づくりに関する都市計画法や建物の建築に関する建築基準法、地価上昇の抑制と土地の合理的利用のための届出等を定めた国土利用計画法等は、宅建士が行う「重要事項説明」にあたって重要な法律です。

法令上の制限からは50問中8問出題されます。

様々な法律に関する論点が問われ、覚えることが多いですが、宅建業法の次に力を注ぎたい科目です。

税・その他

税・その他は、「不動産に関する税金」「不動産鑑定評価基準」「地価公示法」から3問、「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」から5問が出題されます。

「不動産に関する税」には、国税(所得税、印紙税、登録免許税、贈与税)、地方税(不動産取得税、固定資産税)があり、それぞれ1問ずつ出題されます。

「不動産鑑定評価基準」と「地価公示法」はどちらも不動産の評価に関する問題で、どちらかから1問、出題されます。

「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」からもそれぞれ1問ずつ出題されます。

易しい問題と難しい問題が混在している科目で、覚えていないと解答できない問題もあります。

あまりこだわりすぎずメリハリが重要です。

宅建試験の合格点は50点満点中35点~38点

次に、過去10年間の宅建試験の合格点を確認してみましょう。

年度によって難易度に差があるため31~38点と幅がありますが、近年の傾向を踏まえると35点~38点くらいを目標にするのがよさそうです。

逆に、それ以上の点数を取る必要はなく、難問は捨ててしまっても構わないということです。

あらかじめどの科目で何点取るかを決めておき、科目別にメリハリをつけた勉強をすすめるのが効率的です。

年度受験者数合格者数合格率合格点
令和2年度168,989人29,728人17.59%38点
令和元年度220,797人37,481人17.00%35点
平成30年度213,993人33,360人15.60%37点
平成29年度209,354人32,644人15.60%35点
平成28年度198,463人30,589人15.40%35点
平成27年度194,926人30,028人15.40%31点
平成26年度192,029人33,670人17.50%32点
平成25年度186,304人28,470人15.30%33点
平成24年度191,169人32,000人16.70%33点
平成23年度188,572人30,391人16.10%36点

科目別のメリハリのつけ方

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「宅建業法」は、50問中20問が出題される最もウエイトの高い科目です。

他の科目に比べても得点しやすいことから、やはり一番力を入れて勉強すべきです。

16点~19点/20点がターゲット、もし可能であれば満点を狙っていきましょう。

「法令上の制限」は、50問中8問出題されます。

多くの法律が対象になりますので覚えることが多いですが、やればやるだけ点数のとれる貴重な得点源です。

「宅建業法」の次に力を注ぎ、6点/8点を目指しましょう。

「税・その他」は、50問中8問出題されます。

易しい問題と難しい問題が混在している科目ですし、覚えていないと解答できない問題もあります。

案外得点しやすい科目ですが、満点は目指すのは禁物。

6点/8点を目指しましょう。

最後に「権利関係」

50問中14問出題されますが、他の科目と比べると範囲が広く、難問も多いのが特徴です。

深みにはまらないように基本的なことのみをおさえるのがコツ。

目標とする点数は7点/14点で十分です。

基本的な論点のみに注力して他はあっさり捨ててしまいましょう。

科目別の目標点数

以上から科目別の目標点数は以下のとおり整理されます。

「過去問」を繰り返し解いて、各科目の目標点数を目指していきましょう。

試験科目出題数目標点数正答率
宅建業法20問16点~19点/20点満点80%~95%
権利関係14問7点/14点満点50%
法令上の制限8問6点/8点満点75%
税・その他8問6点/8点満点75%
合計50問35点~38点/50点満点70%~76%

まとめ

以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。

  • 宅建試験に独学で合格するためには「勉強の効率化」が必要。「宅建業法」「権利関係」「法令上の制限」「税・その他」の4つの試験科目には、点数を取りやすい得点源となる科目と難問が多く点数をとりにくい科目がある。例年の傾向から、宅建試験の合格点は50点満点で35点~38点。あらかじめどの科目で何点取るかを決めておき、科目別にメリハリをつけた勉強をすすめるのが効率的。
  • 最もウエイトが高く点数を取りやすい「宅建業法」が一番の力の入れどころ。やればやるだけ点数のとれる「法令上の制限」も貴重な得点源「税・その他」は案外得点しやすいが満点は目指すのは禁物。難問が多く深みにはまりやすい「権利関係」は基本的な論点のみに注力して他はあっさり捨ててしまおう。
  • 科目別の目標点数は次のとおり。
    1. 「宅建業法」  :16点~19点/20点満点(80%~95%)
    2. 「権利関係」  :7点/14点満点(50%)
    3. 「法令上の制限」:6点/8点満点(75%)
    4. 「税・その他」 :6点/8点満点(75%)

 

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