中小企業診断士とは~経営コンサルタントの国家資格、日本版MBA

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中小企業診断士について
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30秒でわかる!この記事の内容

  • 中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家であり、法律上の国家資格者。主たる業務は企業経営の診断及び経営に関する助言
  • 中小企業診断士は日本で唯一の経営コンサルタントの国家資格であり、日本版MBAとも言われている。また、AIへの代替可能性の低い職業のひとつ
  • 弁護士や不動産鑑定士等が有する独占業務はないが、経営全般を幅広く理解し、経営コンサルタントや事業会社でも経営企画等の中枢部門で活躍できるほか、新規事業を起業できる可能性もあることから、資格の人気ランキングではトップクラスに人気を誇る

中小企業診断士を目指す前にまず知っておきたいのは、

「そもそも中小企業診断士って何?」

ということだと思います。

この記事の主題は「中小企業診断士とは」。中小企業診断士についてしっかりと解説させていただきます。

中小企業の経営課題を解決する国家資格者

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家であり、「中小企業支援法」に基づく国家資格者です。

中小企業診断士になるためには国家試験である中小企業診断士試験(第1次試験・第2次試験)に合格し、実務補習または実務従事を経て、経済産業大臣の登録を受ける必要があります。

中小企業診断士の主たる業務は、企業経営の診断及び経営に関する助言です。

企業が成長戦略を策定する際に、専門的知識をもってアドバイスしたり、支援したり、企業と行政、企業と金融機関等とのパイプ役を担ったりするのが主な仕事になります。

本来的な役割は、この資格や根拠法の名前が表すとおり中小企業の支援ですが、その専門性は中小企業に限定されるわけではなく、大企業から小規模企業まで規模にかかわらずさまざまな企業に対して活かすことができます。

また、経営に関する専門的知識を有することから、企業経営の診断・助言のとどまらず、事業会社で経営戦略の策定に携わったり、起業して自ら経営者になったりと幅広い分野で活躍できる資格です。

経営コンサルタントの国家資格としては日本唯一

中小企業診断士は幅広い分野で活かすことのできる資格ですが、やはり経営コンサルタントとして活躍するのが王道と言えるでしょう。

経営コンサルタントとは、企業等に対して経営に関するコンサルティング(専門的な提案やアドバイス)を行うことを主たる業務とする職業です。

経営コンサルタントは資格がなくても名乗ることができますし、資格なしで活動することもできます。

ですが、中小企業診断士は経営コンサルタントとして日本で唯一の国家資格ですので、経営コンサルタントとして仕事を行っていくうえで、中小企業診断士の資格を持っていることはクライアントの信頼獲得に大きく寄与すると言えるでしょう。

日本版MBAと言われることも

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中小企業診断士は日本版MBAと言われることがあります。

MBAはMaster of Business Administrationの略で、日本語に翻訳すると経営学修士、経営大学院を修了して得られる学位です。

中小企業診断士とMBAの違いは、中小企業診断士が資格であるのに対して、MBAは学位であることです。

また、立ち位置や役割、目指すべき方向性も異なっています。中小企業診断士の役割は外部の専門家として経営者を支援することです。

これに対して、MBAは経営者として企業の経営に自ら携わることを志向します。

取得方法や役割、目指すべき方向性は異なるものの、経営やビジネスに関する専門的知識は重複する部分が多いことが、中小企業診断士が日本版MBAと言われる所以です。

また、専門性を活かして経営者として活躍する中小企業診断士も多くいらっしゃいます。

AIによる代替可能性の低い職業

野村総合研究所は英オックスフォード大学との共同研究により、国内601種類の職業について、AIやロボットに代替される確率を試算したと発表しました(2015年12月)。

そのなかで中小企業診断士はAIやロボットに代替される可能性の低い職業100のなかに含まれています。

中小企業診断士の担う診断・助言、企業への支援という仕事は定型的なものではありませんし、経営者とのコミュニケーションや創造的思考が必要とされます。

中小企業診断士に求められるのは、AIがあまり得意ではない、人の気持ちを汲み取ったり、創造的にモノゴトを考えたりすることです。

野村総合研究所の発表した研究結果はあくまでも確率ですが、感覚的にもそれなりの信ぴょう性があるように感じます。

資格のなかでもトップクラスの人気を誇る

中小企業診断士には弁護士や不動産鑑定士等が有する独占業務はありませんが、資格のなかでもトップクラスの人気を誇ります。

その人気の理由は、

  • 人気職種のコンサルタント資格であること、
  • 就職・転職に有利であること
  • 経営企画等の企業の中枢で活躍できるチャンスがあること
  • 独立開業も可能であること
  • さまざまな分野で起業するチャンスがあること

などがあげられます。

ちなみに、独占業務はありませんが、公的機関から業務を受ける際に中小企業診断士の有資格者であることが要件となるケースも多くあったりします。

まとめ

以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。

  • 中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家であり、法律上の国家資格者。主たる業務は企業経営の診断及び経営に関する助言。
  • 中小企業診断士は日本で唯一の経営コンサルタントの国家資格であり、日本版MBAとも言われている。また、AIへの代替可能性の低い職業のひとつ。
  • 弁護士や不動産鑑定士等が有する独占業務はないが、経営全般を幅広く理解し、経営コンサルタントや事業会社でも経営企画等の中枢部門で活躍できるほか、新規事業を企業できる可能性もあることから、資格の人気ランキングではトップクラスに人気を誇る。

この記事が皆さまのお役に立つと嬉しく思います。

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