転職のための情報収集・業界研究・企業研究【戦略的転職活動2】

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戦略的転職活動
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★30秒でわかる!この記事の内容

  • 転職活動は、「自分という商品を企業に売り込む営業活動」であると同時に「キャリアアップ・能力発揮可能な転職先企業の探索活動」。キャリアアップや能力発揮が可能な企業を探し、自分と転職先企業がマッチングするかどうかを確認するためには「相手を知る」、つまり「情報収集・業界研究・企業研究」が不可欠。
  • 「情報収集・業界研究・企業研究」の目的は次の4つの確認を行うこと。①キャリアアップ・能力発揮が可能な業界・企業かどうか、②自分と転職先企業との相性、③将来性のある業界・企業かどうか、④給与条件・ワークライフバランス等
  • 「情報収集・業界研究・企業研究」は次の5つのステップで行うと効果的。①ツールを用意する、②希望する職種の採用有無を調べる、③業界の将来性を見極める、④企業の信用力・文化を確認する、⑤給与条件・ワークライフバランス等を確認する

「転職を成功に導く5つの戦略」。2つ目は「情報収集・業界研究・企業研究」です。

転職活動において、転職先となる業界や企業の将来性、信用力などの確認は不可欠。特に自分に合う企業なのか、キャリアアップや能力発揮が可能な企業なのかどうかはとても重要な検討要素です。

この記事では、転職活動の成功への最短距離を示してくれる「情報収集・業界研究・企業研究」の目的と効果的な方法についてできるだけ詳しく解説させていただきます。

転職活動に不可欠な「情報収集・業界研究・企業研究」

転職活動は、「自分という商品を企業に売り込む営業活動」であると同時に「キャリアアップ・能力発揮可能な転職先企業の探索活動」でもあります。

キャリアアップや能力発揮が可能な企業を探し、自分と転職先企業との相性に問題ないかどうかを確認するためには「相手を知る」、つまり「情報収集・業界研究・企業研究」が不可欠です。

情報収集ネットや書籍等を通じて、転職を考えている業界や企業を研究するための情報を収集すること
業界研究収集した情報をもとに転職を考えている業界の特徴や将来性を研究すること
企業研究収集した情報をもとに転職を考えている企業の信用力や文化を研究すること

「情報収集・業界研究・企業研究」の4つの目的

「情報収集・業界研究・企業研究」の目的は次の4つを確認することにあります。

  1. キャリアアップ・能力発揮が可能な業界・企業かどうか
  2. 自分と転職先企業との相性
  3. 将来性のある業界・企業かどうか
  4. 給与条件・ワークライフバランス等

キャリアアップ・能力発揮が可能な業界・企業かどうか

転職は、転職そのものを実現するだけでなく、転職先企業で十分に能力発揮できてこそ「成功」と言えます。

せっかく転職できても、キャリアアップにつながり、転職先の企業で活躍できなければ意味がありません。

転職した先で活躍できるかどうかは、当然のことながら転職してみないことには分かりませんが、準備段階において転職先でキャリアアップが可能かどうか、能力発揮が可能かどうかを調べておくことはできます。

自分という商品の価値を知り、自分が転職先で活躍できるキャリアを持っているかどうかを確認する「自己研究」と対をなす作業として、キャリアアップ・能力発揮が可能な業界・企業かどうかの確認する「情報収集・業界研究・企業研究」が必要となります。

自分と転職先企業との相性

違う業界の人たちと接するとなんとなく雰囲気が違うものだと感じることがあるかと思います。

ましてや企業ともなると、人間と同じでそれぞれ性格や特徴、雰囲気、文化が大きく異なるものです。

のんびりとした会社もあれば、にぎやかな会社もあり、気楽な会社もあれば、緊張感あふれる会社もあり、慎重な会社もあれば、積極的な会社もあります。

自分のポテンシャルを最大限発揮するためにも、自分の性格に合った、居心地の良い会社を選ぶことが大切です。

その会社の雰囲気は、実際に働いてみないことには分からないものですが、ネットなどの情報だけでも、イメージくらいはつかめるはずです。

自分と転職を検討している企業との相性を確認するためにも「情報収集・業界研究・企業研究」が必要となります。

将来性のある業界・企業かどうか

経済環境は時代にとって大きく異なりますし、この先、何が起きるかは誰も分かりませんが、業界の先行きの見通しは少し調べればある程度分かるものです。

高い成長性の見込まれる業界もあれば、やや不安な業界もありますが、転職してこれから足を踏み入れようとしている業界が先行き不透明では困ってしまいます。

企業についても同様です。

せっかく転職したのに会社が倒産してしまってまた別の会社に入り直さなければなりません。

上場企業であれば有価証券報告書等で詳しい経営成績、財政状態などが開示されていますので、転職を検討している企業の信用力等はある程度分かります。

将来性のある業界・企業かどうかを確認するためにも「情報収集・業界研究・企業研究」が必要となります。

給与条件・ワークライフバランス等の確認

お金がなくても幸せなことがあるかもしれませんし、お金があったからと言って幸せとは限りません。

でもできることならより多くのお金を稼ぎたいものです。

給与が高いからと言って、残業が多かったり、休みがなかったりすると、それはそれで困ってしまいます。

世の中には「ブラック企業」と呼ばれる企業もいまだに存在しますので気を付けなければなりません。

転職理由のアンケートでは、「給与条件」や「拘束時間」は常に上位にランクインする理由です。

転職を検討している企業の「給与条件」と「ワークライフバランス」を確認するためにも「情報収集・業界研究・企業研究」が必要となります。

「情報収集・業界研究・企業研究」の方法

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「情報収集・業界研究・企業研究」は次の5つのステップで行うと効果的です。

  1. ツールを用意する
  2. 希望する職種の採用有無を調べる
  3. 業界の将来性を見極める
  4. 企業の信用力・文化を確認する
  5. 給与条件・ワークライフバランス等を確認する

「情報収集・業界研究・企業研究」で調べたことはできることならメモしておきましょう。

「なぜこの会社を選んだのか」というのは面接における定番の質問です。

この質問に答えるために、「情報収集・業界研究・企業研究」の結果はとても有力な材料になるからです。

ツールを用意する

まずは「情報収集」。

ツールとしては次のようなものがあります。

<業界研究>

  • 会社四季報業界地図(東洋経済新報社)
  • 日経業界地図(日本経済新聞社)
  • 業界ごとの研究書籍
  • 就活情報サイト
  • 転職情報サイト

<企業研究>

  • 対象企業のホームページ
  • 会社四季報(東洋経済新報社)
  • EDINETやTDnet(上場企業の場合)
  • 有価証券報告書(上場企業の場合)
  • 就活情報サイト
  • 転職情報サイト
  • エージェント
  • ネット上の口コミ

希望する職種の採用有無を調べる

次に転職情報サイト等の採用情報を確認してみましょう。

そもそも転職を希望する採用職種の募集があるのかどうか、もしあるとしたら具体的にどんな仕事内容なのかを調べてみましょう。

自分が希望しているような職種がない場合には、範囲を拡げて検討する必要があるかもしれません。

今のところたまたまないだけで、少ししたら募集があるかもしれませんので、時期を待つというのも方法の一つです。

キャリアを積み上げていくという観点からは現在携わっている職種を継続するが好ましいですが、少しでも早く転職する必要がある場合には、類似の職種やまったく新しい職種にチャレンジするというのも選択肢の一つになります。

いずれにしても、できるだけ早い段階で希望する職種の採用有無を調べておけば次の一手をどうするかを考えることができるはずです。

業界の将来性を見極める

自分自身が身を置く業界の将来性についてはある程度把握しているはずですが、業界の垣根を越えて転職する場合は、その業界の将来性を見極めることが大切です。

業界の将来性を見極めるために欠かせないのが経済の動向を把握することです。

19世紀初頭に自動車が量産されると、陸上交通の主役は馬車から自動車へと変わっていきました。

馬車の御者はメジャーな職業でしたが、自動車の登場によって表舞台から姿を消してしまいます。

現代においてもこのような変革は至るところで起きていますので、アンテナを張って感度を高めておくことはとても重要です。

日頃から新聞やニュースなどで経済の動きを把握しつつ、特に希望する業界の動向については経済誌やネットなどで情報を集めておきましょう。

「就活情報サイト」や「転職情報サイト」などでも各業界の先行きに関して詳しく解説されていますので、それらを参考にしても良いでしょう。

企業の信用力・文化を確認する

転職した企業がすぐに潰れてしまっては元も子もありませんので、転職を検討する企業の信用力を確認する作業はとても大切です。

確認すべきポイントは業績と財務健全性。

業績は売上や利益、損益状況等の経営成績です。

しっかりと利益を上げられていれば問題ありませんが、利益率が業界平均よりも低かったりする場合は少し慎重に判断したほうが良いでしょう。

財務健全性は、企業の安全性(倒産する心配がないかどうか)を表すもので、自己資本比率や内部留保等の指標で確認することができます。

自己資本比率は企業の財務政策によって異なりますので一概には言えませんが、一般的には、自己資本比率が高ければある程度の信用力があると判断できます(10%が一つの目安)。

企業文化については、なかなか外から確認するのは難しいですが、当該企業のホームページや、業界に精通した転職エージェントの意見、転職口コミサイトなどでできるだけ情報を集めておいたほうが、後々後悔しないで済むはずです。

「給与条件」「ワークライフバランス」等を確認する

給与条件や福利厚生、ワークライフバランス等は転職を検討する際にとても重要なファクターですが、転職の準備段階で企業の内情まで調べるのは難しいのが実情です。

業界の動向に精通した転職エージェントの話を聞くか、ネットの口コミ情報等を参考にすれば、業界平均と比べて遜色ないかどうかくらいは確認できるはずです。

ネットの情報も玉石混交でどこまで信じていいのかの見極めが難しいですが、企業の風評の確認だけでもできれば、少なくともブラック企業等を選択肢から排除するのには役立つはずです。

なお、上場企業であれば、企業の平均年収は有価証券報告書で開示されています(有価証券報告書は企業のホームページのほかEDINETでも閲覧可能)が、有価証券報告書に開示される平均年収はその会社で働く社員の方の年齢や職種や役席者の割合等によっても異なりますので参考程度にとどめておくのが賢明です。

まとめ

以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。

  • 転職活動は、「自分という商品を企業に売り込む営業活動」であると同時に「キャリアアップ・能力発揮可能な転職先企業の探索活動」。キャリアアップや能力発揮が可能な企業を探し、自分と転職先企業がマッチングするかどうかを確認するためには「相手を知る」、つまり「情報収集・業界研究・企業研究」が不可欠。
  • 「情報収集・業界研究・企業研究」の目的は次の4つの確認を行うこと。①キャリアアップ・能力発揮が可能な業界・企業かどうか、②自分と転職先企業との相性、③将来性のある業界・企業かどうか、④給与条件・ワークライフバランス等
  • 「情報収集・業界研究・企業研究」は次の5つのステップで行うと効果的。①ツールを用意する、②希望する職種の採用有無を調べる、③業界の将来性を見極める、④企業の信用力・文化を確認する、⑤給与条件・ワークライフバランス等を確認する

この記事が皆さまのお役に立つと嬉しく思います。

 

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