★30秒でわかる!この記事の内容
- フリーランスとは会社や組織に所属せず、自分の専門性を活かして独立して自由に仕事をするワークスタイル。
- 個人事業主は税務上の区分であり、法人ではなく個人で独立して事業を行っている人。フリーランスは個人でも法人でも可能。開業届を出して個人で事業を行っているフリーランサーは個人事業主。
- 自由業とフリーランスとの明確な違いはないが、近年は、プログラマー、システムエンジニア、ライター、デザイナーなどがフリーランスの代名詞のように扱われる傾向がある
- 自営業は自ら事業を営むこと。フリーランスと明確な違いがあるわけではないが、店舗や事務所を経営するため決まった時間に営業するという意味では、時間に縛られないフリーランスとニュアンス的に異なる
フリーランスと似た言葉に個人事業主、自由業、自営業などがありますが、そもそもどのような違いがあるのでしょうか。
この記事の主題は「フリーランスと個人事業主・自由業・自営業との違い」。
これらの違いをわかりやすく解説させていただきます。
フリーランスとは
フリーランスとは会社や組織に所属せず、自分の専門性を活かして独立して自由に仕事をするワークスタイルです。
フリーランサーは、基本的には案件ごとに会社と請負契約を締結し、その契約に基づいて役務提供することで報酬を得ます。
会社員やパートタイマーは「雇用契約」を締結し、雇用主である会社に所属することになりますが、フリーランスは案件ごとに「請負契約」を締結しますので、発注者である会社とは独立して仕事をすることになります。
フリーランスという働き方は、「自由業」として以前から存在していましたが、インターネットの普及や新型コロナウイルスの感染拡大を背景としたリモートワークの浸透によって、従来よりも馴染みのある働き方に変わってきました。
会社や組織、時間や場所に縛られることなく、自分らしく自由に働くことのできるワークスタイルとして近年注目を集めています。
フリーランスと似た言葉に個人事業主、自由業、自営業などがあります。
これらにどのような違いがあるのか、次の章から解説いたします。
フリーランスと個人事業主との違い
個人事業主は税務上の区分であり、法人ではなく個人で独立して事業を行っている人を言います。
税務署に「開業届」を提出して事業を行うことを申告することで個人事業主になることができます。
フリーランスと個人事業主は似た言葉ではありますが、フリーランスは個人でも法人でも可能ですので、その点が個人事業主と異なります。
税務署に「開業届」を出して個人で事業を行えば個人事業主ということになります。
フリーランスは「開業届」を提出せず個人事業主にならずに仕事をすることも可能ではありますが、個人事業主として青色申告をすると65万円と特別控除を受けられたり、赤字の場合、3年間繰り越すことができたりと、税務上のメリットを享受することができます。
フリーランスと自由業との違い
フリーランスと自由業との間に明確な違いはありません。
自由業という言葉は以前から使われており、次のような職種が自由業の代表格と言えます。
- 芸術家
- プロスポーツ選手
- フリーの報道・放送関係者
- フリーライター・フリー編集者
- 一人親方の技術者
- フリーのITエンジニア
インターネットの普及に伴い、近年は、プログラマー、システムエンジニア、ライター、デザイナーなどがフリーランスの代名詞のように扱われる傾向があるような気がします。
フリーランスと自営業との違い
自営業は自ら事業を営むことです。
これもフリーランスと明確な違いがあるわけではありませんが、フリーランスは働き方を指す言葉、自営業は業態を指す言葉、といった違いがあります。
また、自営業は店舗や事務所を経営し、決まった時間に営業するという意味合いが強く、時間に縛られないフリーランスとニュアンス的な違いがあります。
自営業の代表的な業態を上げると次のとおりです。
- 店舗(飲食店、物販店など)
- 士業(弁護士、税理士、不動産鑑定士など)
- 開業医(医師、歯科医師、獣医師など)
- 美容院(美容師)
- 理髪店(理容師)
- ネイルサロン(ネイリスト)
- エステティックサロン(エステティシャン)
- 接骨院・整骨院(柔道整復師)
- 三療師(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師)
- 教室(学習塾、料理教室など)
- 不動産屋(宅地建物取引士)
- 個人経営の会社(経営コンサルタント・人材エージェントなど)
近年はインターネットで店舗運営を行うことができたり、コワーキングスペースで事務所を開設することができたりと、上記の業態をフリーランスとして営むことも可能になってきています。
まとめ
- フリーランスとは会社や組織に所属せず、自分の専門性を活かして独立して自由に仕事をするワークスタイル。
- 個人事業主は税務上の区分であり、法人ではなく個人で独立して事業を行っている人。フリーランスは個人でも法人でも可能。開業届を出して個人で事業を行っているフリーランサーは個人事業主。
- 自由業とフリーランスとの明確な違いはないが、近年は、プログラマー、システムエンジニア、ライター、デザイナーなどがフリーランスの代名詞のように扱われる傾向がある
- 自営業は自ら事業を営むこと。フリーランスと明確な違いがあるわけではないが、店舗や事務所を経営するため決まった時間に営業するという意味では、時間に縛られないフリーランスとニュアンス的に異なる
この記事が皆さまのお役に立つと嬉しく思います。
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