★30秒でわかる!この記事の内容
- 限られたリソース(時間と労力)で目標を達成するためには計画策定と進捗管理が不可欠。計画策定と進捗管理には「計画(P)」「実践(D)」「評価(C)」「改善(A)」からなる「PDCAサイクル」が最適。
- 「PDCAサイクル」を活用するコツは、毎日、紙に書いて見える化すること。勉強開始前の5分間でその日の「計画(P)」を、勉強終了後の5分間でその日の「実践(D)」「評価(C)」「改善(A)」を、それぞれ紙に書いて確認すると、翌日以降の勉強の効果を高めることができる。
- 「PDCAサイクル」は、短期・中期・長期と段階的に設定した目標の達成状況の確認にも活用できる。「PDCAサイクル」で目標そのものを定期的に見直して時には変更することも重要。
「戦略的勉強法」2つ目は「勉強の進捗状況の見える化」です。
目標を設定したら実行あるのみ!ではありますが、闇雲に実行しても非効率。
やはり計画策定と進捗管理が不可欠です。
計画策定と進捗管理に最適なのは「PDCAサイクル」。
PDCAサイクル」を活用するコツは紙に書いて「見える化」することです。
今回は「PDCAサイクル」による進捗状況の見える化についてご紹介いたします。
目標達成に不可欠な「計画策定」と「進捗管理」
資格試験の合格を目標とした場合、試験日までに確実に合格するための学力を得なければなりませんが、試験日という期限までに私たちに与えられた時間と労力は限られています。
限られたリソース(時間と労力)で目標を達成するためには、そのリソースを有効に活用する必要があり、リソースを有効活用するためには「計画策定」と「進捗管理」が不可欠です。
目標を設定したら、少しでも前に進みたくなってしまいますが、闇雲に進んだところで、かえって遠回りになってしまうかもしれません。
遠回りにならないようにするために、まずはゴールに向かってどういうルートを通るべきか「計画」を立てる必要があります。
さらにそのルートが本当に最適なのかどうか、自分が今どのあたりにいて、あとどれくらいの道のりを進む必要があるのかを随時チェックする「進捗管理」も大切です。
限られたリソースで目標を達成するために不可欠な「計画策定」と「進捗管理」。
その「計画策定」と「進捗管理」に最適なのが次にご説明する「PDCAサイクル」です。
PDCAサイクル
「PDCAサイクル」は、仕事や勉強を効率的に進めるために、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」の4段階を繰り返す手法です。
もともとは工場における生産工程の品質管理技法でしたが、現在は、企業の経営管理から個人の業務管理、勉強の進捗管理などでも広く採用されています。
過去の実績を踏まえて一歩一歩進むことになるため、変化の激しい時代にそぐわないなどいくつかの問題点が指摘されており、企業の経営管理など高度な判断を要する分野ではやや時代遅れな手法とみなされることもあります。
ただ、目標を達成するための手法としての利便性や応用範囲の広さから今でも十分に利用価値は高く、少なくとも資格試験の合格を目指すための計画策定・進捗管理に限って言えば、極めて有用性の高い手法と考えられます。
「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」の4段階の詳細は以下のとおりです。
Plan(計画)
「Plan(計画)」は、目標を達成するために実行すべき計画を策定する段階です。
計画は1日単位、週単位、月単位、年単位など短期・中期・長期の各タームで策定することが可能です。
大切なのは実効性の高い計画を立てること。
難しすぎて実行できないような計画では意味がないし、簡単すぎて効果のない計画でも意味がありません。
実行可能かつ効果的な計画を立てることがポイントになります。
Do(実行)
「Do(実行)」は、実行する段階です。
基本的には計画に沿って実行できたかどうかを確認する必要がありますが、必ずしも計画どおりに実行できるとも限りません。
計画どおりに実行できなかった場合に、「Plan(計画)」に問題があったのか、「Do(実行)」に問題があったのかを明確にすることが重要です。
「Plan(計画)」と「Do(実行)」は対になっていて、次のサイクルで改善すべき課題を見つけるために互いに見比べられるように明示することがポイントになります。
Check(評価)
「Check(評価)」は、対になった「Plan(計画)」と「Do(実行)」を見比べて評価する段階です。
計画を立てて実行するだけでは次につなげることはできません。
次につなげるためには「Plan(計画)」と「Do(実行)」が機能したかどうかをしっかりと振り返る必要があります。
「PDCAサイクル」が有用性の高い手法と言えるのは、「Check(評価)」と次に説明する「Act(改善)」によって、次のサイクルでより実効性の高い「Plan(計画)」を策定し、より計画に沿った「Do(実行)」を行うことができるからです。
計画に沿って実行できたかどうかの確認はもちろんのこと、計画どおりにいかなかった場合に「Plan(計画)」に問題があったのか、「Do(実行)」に問題があったのかを見極めることがポイントになります。
Act(改善)
Act(改善)は、次のサイクルに向けた改善の段階です。
「Plan(計画)」と「Do(実行)」が対になるのと同じように、「Check(評価)」と「Act(改善)」も対になっています。
「Check(評価)」によって見つけた問題点や気づきを「Act(改善)」につなげていくことが重要となります。
次の「PDCAサイクル」で、より実効性の高い「Plan(計画)」に、より計画に沿った「Do(実行)」にできるようにするために何が必要なのかを探し出し、その改善策を考えることがポイントです。
以上が「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」の詳細ですが、「PDCA」の前に「Goal(目標)」をつける「G-PDCAサイクル」の効果がより高いとも言われています。
目標は紙に書いて毎日読み上げるだけでも効果があると言われていますが、PDCAサイクルに組み込んで、繰り返しのたびに「Goal(目標)」を確認するのはとても効果的な方法と言えます。
PDCAサイクルを回すコツ
習慣化して繰り返し回す
「PDCAサイクル」で重要なのは、習慣化してとにかく「繰り返し」回すこと。
「PDCAサイクル」は何度も繰り返し回していくことによってより精度を上げていくことができます。
らせん階段をぐるぐると登っていくようなイメージです。
「PDCAサイクル」を習慣化して「P→D→C→A→P→D→C→A→P・・・」と途切れることなく繰り返し回すのがコツです。
高速で回す
「PDCAサイクル」を繰り返す頻度は、1日単位でも、1週間単位でも、1ヶ月単位でもでも構いませんが、高速で回すのがより効果的ですので、できれば1日単位で毎日繰り返すのが理想です。
サイクルの頻度が多いほどより高みを目指すことができますので、一日10分程度でもいいので「PDCAサイクル」を毎日繰り返すことを習慣化してみましょう。
例えば、勉強開始前の5分間でその日の「計画(P)」を立て、勉強終了後の5分間でその日の「実践(D)」を振り返りつつ、次につながる「評価(C)」「改善(A)」を行う、といったイメージです。
紙に書いて明示する
「PDCAサイクル」を活用するコツは、毎日、紙に書いて見える化することです。
紙に書くことで意識していなかった「問題点」や「気づき」を見つけることができますし、書き残しておくことでのちのち振り返って活かすこともできるからです。
書く内容は各段階につき一言ずつでも構いません。
- 「Plan(計画)」 :「法令上の制限」の問題を30問解く。
- 「Do(実行)」 :20問しか解けなかった。2問間違えた。
- 「Check(評価)」:計画にやや無理があった。都市計画法は間違えやすい(うろ覚え?)。
- 「Act(改善)」 :平日は20問が限界。都市計画法はテキストを再読。
そんなふうにそれぞれ紙に書いて確認すると、その日の勉強を翌日以降の勉強に活かすことができます。
短期・中期・長期の各目標の達成状況確認に活用
「PDCAサイクル」は、科目やテーマごとに回しても有効ですので、例えば、短期・中期・長期と段階的に設定した目標の達成状況の確認にも活用することができます。
「PDCAサイクル」で目標そのものを定期的に見直して時には変更することも重要です。
まとめ
以上が記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。
- 限られたリソース(時間と労力)で目標を達成するためには計画策定と進捗管理が不可欠。計画策定と進捗管理には「計画(P)」「実践(D)」「評価(C)」「改善(A)」からなる「PDCAサイクル」が最適。
- 「PDCAサイクル」を活用するコツは、毎日、紙に書いて見える化すること。勉強開始前の5分間でその日の「計画(P)」を、勉強終了後の5分間でその日の「実践(D)」「評価(C)」「改善(A)」を、それぞれ紙に書いて確認すると、翌日以降の勉強の効果を高めることができる。
- 「PDCAサイクル」は、短期・中期・長期と段階的に設定した目標の達成状況の確認にも活用できる。「PDCAサイクル」で目標そのものを定期的に見直して時には変更することも重要。
この記事が皆さまのお役に立つと嬉しく思います。
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