宅建試験に独学で合格するための科目別勉強法~「法令上の制限」対策

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宅建試験の勉強法
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★30秒でわかる!この記事の内容

  • 「法令上の制限」は「都市計画法」「建築基準法」「国土利用計画法」「農地法」「宅地造成等規制法」「土地区画整理法」などの法律が出題範囲となっている科目。覚えさえすれば解ける問題がほとんどなので「宅建業法」の次に力を注ぎたい科目。50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。
  • いずれも馴染みのない法律ばかりで、そもそも何のための法律なのか、イメージがわきにくいところが難点。この難点を克服するには「法律の目的を常に頭に置きつつ全体を俯瞰(ふかん)すること」「とにかく諦めずにじっくり腰を据えて取り組むこと」の2つ。
  • 「法令上の制限」対策の勉強では、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、3つのなかで特に②③に軸足を置いたサイクルが最適。

独学で宅建試験の合格するためには4つの試験科目別に対策を練る必要があります。

宅建試験のなかで「宅建業法」に次ぐ重要科目である「法令上の制限」の対策について、できるだけ詳しく解説いたします。

 

 

「法令上の制限」は「宅建業法」に次ぐ重要科目

「法令上の制限」は「都市計画法」「建築基準法」「国土利用計画法」「農地法」「宅地造成等規制法」「土地区画整理法」などの法律が出題範囲となっている科目になっています。

各法律の目的等は次のとおりです。

法律名目的等
都市計画法都市計画の内容及びその決定手続、都市計画制限、都市計画事業その他都市計画に関し必要な事項を定めることで、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、それによって国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与すること
建築基準法建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資すること
国土利用計画法土地の投機的取引及び地価の高騰が国民生活に及ぼす弊害を除去するとともに、適正かつ合理的な土地利用の確保を図ること
農地法農地は耕作者が所有することが適当と認めて、耕作者の地位の安定と農業生産力の増進を図ること
宅地造成等規制法がけ崩れや土砂災害等が特に懸念される区域内での宅地造成工事について、災害防止のために必要な規制を行うこと
土地区画整理法土地区画整理事業に関し、その施行者や施行方法、費用の負担等必要な事項を取り決めることによって、無理・無駄のない健全な市街地の造成を図ること
その他の法律自然公園法、文化財保護法、都市緑地法、森林法、土壌汚染対策法、道路法、河川法、海岸法、湾岸法、生産緑地法、景観法等

「法令上の制限」で出題される問題は、覚えさえすれば解ける問題がほとんどです。

努力が実を結ぶ貴重な得点源なので「宅建業法」の次に力を注ぎたい科目

50問中8問出題され、6点獲得を目指したいところです。

「法令上の制限」の頻出論点

「法令上の制限」の主な論点と重要度を整理すると次のとおりです。

論点重要度備考
都市計画法A毎年2問出題
「開発許可制度」は毎年1問出題
「都市計画制限」は優先順位低い
建築基準法A毎年2問出題
「建築確認」は毎年1問出題
「単体規制」「建築協定」は優先順位低い
国土利用計画法A毎年1問出題
農地法A毎年1問出題
宅地造成等規制法B毎年1問出題。難問は捨てる
土地区画整理法B毎年1問出題。難問は捨てる
その他の法律C優先順位低い

重要なのは「都市計画法」「建築基準法」で、細かい論点まで出題されます。

「都市計画法」は簡単に言えば街づくりに関する法律。

用途地域などイメージしやすい論点と都市計画決定手続きなどイメージしにくい論点がありますが、どちらも基本的には覚えていれば解答できる問題が中心です。

「開発許可制度」に関してはイメージしにくいかもしれませんが、毎年1問出題されますので確実に得点できるようにしておきましょう。

一方、「都市計画制限」など出題頻度に低い論点は、学習の優先順位を下げてしまうのも方法のひとつ。

「建築基準法」は簡単に言えば建物の建築に関する法律。

情報量が多く、細かい内容を覚えなければなりませんが、勉強すれば確実に解答できる問題が中心です。

特に「建築確認」については、毎年1問出題されますのでしっかりと押さえておきましょう。

「単体規制」「建築協定」については、学習の優先順位を下げてしまうのも方法の一つです。

「国土利用計画法」と「農地法」からは毎年1問出題されますが、簡単な問題が多いことから確実に解答できるようにしましょう。

「宅地造成等規制法」と「土地区画整理法」からも毎年1問出題されますが、時々難問が出されることもあるため、その場合は深追いせずにあっさり諦めてしまうのが得策です。

「その他の法律」については、余裕があればざっと確認しておく程度でも問題ありません。

「法令上の制限」対策における注意点

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「法令上の制限」で出題されるのは、いずれも馴染みのない法律ばかりで、そもそも何のための法律なのか、イメージがわきにくいところが難点です。

この難点を克服するには次の2つを意識すると良いでしょう。

  • 法律の目的を常に頭に置きつつ全体を俯瞰(ふかん)すること
  • とにかく諦めずにじっくり腰を据えて取り組むこと

法律の目的を常に頭に置きつつ全体を俯瞰(ふかん)すること

各法律の目的は難しい言い回しになっていますので、これを頭のなかに入れる場合には、自分の言葉に置き換えてみると良いでしょう。

例えば「都市計画法」で言えば次のような感じです。

<都市計画法の目的>
都市計画の内容及びその決定手続、都市計画制限、都市計画事業その他都市計画に関し必要な事項を定めることで、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、それによって国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与すること
<自分の言葉に置き換え>
住みよい街、住みよい都市をつくるために用途や利用目的を制限するルールとその決定手続き、土地の形状を変えるような中小規模の開発や街全体を変える大きな開発などの許可手続きなどを定めること

上記はあくまでも一例ですので、自分が分かりやすい言葉に置き換えてしまって大丈夫です。

大切なのは、自分の言葉に置き換えることによって法律の目的が何なのかを自分なりに考えるプロセスです。

自分の言葉で置き換えた法律の目的を念頭に置くとテキストを読む際に「これはこの目的を達成するための手続きなのかな?」みたいに全体を俯瞰(ふかん)した見方ができるようになるはずです。

とにかく諦めずにじっくり腰を据えて取り組むこと

初めて見る法律は、最初は何を言っているのかさっぱり分からず、とっつきにくいもの。

でも、何度も問題を解いたり、ポイントを暗記したりしているうちに、案外、おぼろげながら輪郭が見えてきて、徐々に中身も理解できるようになったりするものです。

分からないからと言って途中で投げ出さず、諦めない気持ちが大切だったりします。

「読書百遍義自ずから見る」ということわざもありますが、とにかく諦めずにじっくり腰を据えて取り組むことが大切です。

「法令上の制限」対策の勉強は「実践演習」と「暗記」中心が最適

「法令上の制限」の勉強は多くの情報をとにかく頭の中に詰め込んでいく必要があります。

全体像を理解することはもちろん大切ですが、テキストを読んでいるだけでは、細かい法律上のルールを覚えることはできません。

  • テキストによる内容理解
  • 過去問による実践演習
  • 重要ポイントの暗記

この3つのなかでは、特に「②過去問による実践演習」と「③重要ポイントの暗記」に軸足を置いたサイクルが最適と言えます。

覚えるためには「意識的に覚えようとすること」が大切です。

まとめ

以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。

  • 「法令上の制限」は「都市計画法」「建築基準法」「国土利用計画法」「農地法」「宅地造成等規制法」「土地区画整理法」などの法律が出題範囲となっている科目。覚えさえすれば解ける問題がほとんどなので「宅建業法」の次に力を注ぎたい科目50問中8問出題され、6点獲得を目指したい
  • いずれも馴染みのない法律ばかりで、そもそも何のための法律なのか、イメージがわきにくいところが難点。この難点を克服するには「法律の目的を常に頭に置きつつ全体を俯瞰(ふかん)すること」「とにかく諦めずにじっくり腰を据えて取り組むこと」の2つ。
  • 「法令上の制限」対策の勉強では、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、3つのなかで特に②③に軸足を置いたサイクルが最適

 

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