★30秒でわかる!この記事の内容
- 「宅建業法」は、宅建士や宅建業者が守らなければならないルールを定めた法律であり、当然のことながら宅建試験において最も重要な科目。50問中20問と最もウエイトが高く、得点もしやすい。16点~19点/20点満点がターゲット、もし可能であれば満点を目指そう。
- 「宅建業法」は、実務的なルールを定めた法律のため内容は細かいが、覚えてしまえば考えなくても解答できる問題が多い。頻出論点はあるものの、高得点を取るためには穴を作らないようまんべんなく勉強する必要があり、言うなれば、過去に出題されたすべての論点が重要。注意すべきは「過去に出題実績にない初見の変化球的問題」と「法改正問題」。「変化球的問題」対策はテキストの精読による内容理解、「法改正問題」対策は法改正ポイントのチェック
- 「宅建業法」対策の勉強は、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、のサイクルを何度も繰り返す、というオーソドックスな正攻法が最善。
独学で宅建試験の合格するためには4つの試験科目別に対策を練る必要があります。
まずは宅建試験のなかで最も重要な「宅建業法」の対策について、できるだけ詳しく解説いたします。
「宅建業法」は宅建試験のなかでも最も重要な科目
「宅建業法」は、宅地建物取引士(宅建士)や宅建建物取引業者(宅建業者)が守らなければならないルールを定めた法律です。
宅建士にとって最も重要な法律であり、宅建士になるからには、その内容をしっかりと理解する必要があります。
当然のことながら宅建試験において最も重要な科目。
50問中20問と最もウエイトが高いのですが、「宅建業法」というたったひとつの法律が対象ですので範囲が広いわけではありません。
細かいところまで覚えなければなりませんが、逆に覚えてしまえば得点もしやすい科目と言えます。
他の科目では得点しにくい難問が出題される可能性がありますので、得点のしやすい「宅建業法」では、16点~19点/20点満点(正答率80%~95%)、もし可能であれば満点を狙いたいところです。
「宅建業法」の頻出論点
「宅建業法」は、実務的なルールを定めた法律のため内容は細かいですが、覚えてしまえば考えなくても解答できる問題が多いのが特徴です。
「宅建業法」自体は86条からなる法律ですが、そのすべてが試験問題の論点になるわけではありません。
試験で出題されるような主な論点と重要度を整理すると次のとおりです。
論点 | 重要度 | 備考 |
宅建業法の基本 | A | 基本的な問題多く、必ず得点したい |
免許制度 | B | 優先順位はやや低い |
宅地建物取引士 | A | |
営業保証金・保証協会 | A | |
事務所・案内所の規制 | A | |
媒介契約・代理契約 | A | |
広告の規制 | A | |
重要事項の説明(35条書面) | A | 毎年2問出題。優先順位高い |
契約書(37条書面)の交付 | A | 毎年1~2問出題。優先順位高い |
その他の業務上の規制 | A | |
8種制限 | A | 毎年3~5問出題。優先順位高い |
報酬に関する規制 | A | 毎年1問出題 |
監督・罰則 | C | 毎年1問出題。優先順位低い |
住宅瑕疵担保履行法 | A | 毎年1問出題。必ず得点したい |
こうして整理してみると、ほとんどすべての論点が重要度Aなのが分かります。
宅建業法はできるだけ高得点を取りたい科目です。
高得点を取るためには穴を作らないようまんべんなく勉強する必要があり、言うなれば、過去に出題されたすべての論点が重要。
ただし、論点ごとに優先順位はあります。
優先順位の高い論点をあげると、「重要事項の説明(35条書面)」「契約書(37条書面)の交付」「「宅建業者が自ら売主となる場合の8つの制限(いわゆる8種制限)」「住宅瑕疵担保履行法」の4つ。
この4つの論点については完璧になるまで学習するのが理想です。
「8種制限」については、「クーリング・オフ」と「手付金等の保全措置」は最頻出。逆に「割賦販売契約の解除等の制限」や「所有権留保等の禁止」の出題頻度はそれほど高くありません。
「住宅瑕疵担保履行法」は範囲が狭いなか毎年出題されますので取りこぼしをしないよう注意しましょう。
なお、「監督・罰則」は毎年出題されるものの、覚えるべきポイントがやや多いため、過去問に限定した学習が効率的です。
「宅建業法」対策における注意点
一方、注意すべきなのは「過去に出題実績にない初見の変化球的問題」と「法改正問題」です。
「宅建業法」は範囲が狭いなかで数多くの問題が出題されており、すべての論点で出題しつくされてしまっています。
ですので、過去に出題実績のない初見問題として、同じ論点でも違う角度から問われる変化球的な問題がでることがあります
このような「変化球的問題」対策は、過去問を覚えるだけでは太刀打ちできず、テキストを精読ししっかりと内容を理解するしかありません。
また、「宅建業法」は頻繁に法改正がなされており、宅建試験でも法改正された論点は必ずと言っていいほど出題されます。
逆に言えば法改正されたポイントをしっかりと確認しておけば「法改正問題」対策と言えます。
「宅建業法」対策の勉強はオーソドックスな正攻法が最善
「過去に出題されたすべての論点が重要」であること、「過去に出題実績にない初見の変化球的問題」と「法改正問題」に注意する必要があることを踏まえつつ、「宅建業法」対策を立ててみましょう。
まず大切なのは、穴を作らないようまんべんなくすべての論点を勉強する必要があります。
過去問を繰り返して、問題自体を暗記するだけでもある程度の点数は取れますが、「変化球問題」に対応するためには、しっかりと内容を理解しておく必要があります。
さらに「宅建業法」では、四肢択一ではあるものの「正しいものはいくつあるか」「誤っているものはいくつあるか」という個数を解答させる個数問題も出題されます。
個数問題はひとつひとつの選択肢の正誤を確実に判断しないと解答できませんので難易度の高い問題です。
個数問題で正解するためにも、しっかりとした内容理解が求められます。
結果として次のサイクルを何度も繰り返す、というオーソドックスな正攻法が最善の対策と言えます。
- テキストによる内容理解
- 過去問による実践演習
- 重要ポイントの暗記
他の科目では「②過去問による実践」と「③重要ポイントの暗記」に軸足を置くのが効率的ですが、「宅建業法」に限って言えば、①~③をバランスよく進めるのが最も効果的と言えます。
まとめ
以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。
- 「宅建業法」は、宅建士や宅建業者が守らなければならないルールを定めた法律であり、当然のことながら宅建試験において最も重要な科目。50問中20問と最もウエイトが高く、得点もしやすい。16点~19点/20点満点がターゲット、もし可能であれば満点を目指そう。
- 「宅建業法」は、実務的なルールを定めた法律のため内容は細かいが、覚えてしまえば考えなくても解答できる問題が多い。頻出論点はあるものの、高得点を取るためには穴を作らないようまんべんなく勉強する必要があり、言うなれば、過去に出題されたすべての論点が重要。注意すべきは「過去に出題実績にない初見の変化球的問題」と「法改正問題」。「変化球的問題」対策はテキストの精読による内容理解、「法改正問題」対策は法改正ポイントのチェック
- 「宅建業法」対策の勉強は、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、のサイクルを何度も繰り返す、というオーソドックスな正攻法が最善。
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