★30秒でわかる!この記事の内容
- 「税・その他」の出題範囲は「不動産に関する税金」「不動産鑑定評価基準」「地価公示法」「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」。50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。
- 「税・その他」の特徴は、易しい問題と難しい問題が混在していること。難しい論点をマスターしようとすると深みにはまってしまうおそれがある。あまりこだわりすぎずメリハリをつけた勉強が得策。満点は目指さず、基本的な問題を確実にとることを優先しよう。
- 「税・その他」対策の勉強では基本的な論点を確実にマスターするため、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、3つのなかで特に②に軸足を置いたサイクルが最適。
宅建試験に独学で合格するためには4つの試験科目別に対策を練る必要があります。
易しい問題と難しい問題の混在した「税・その他」の対策について、できるだけ詳しく解説いたします。
「税・その他」は易しい問題と難しい問題が混在する科目
「税・その他」は、「不動産に関する税金」「不動産鑑定評価基準」「地価公示法」「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」が出題されます。
「不動産に関する税」には、国税(所得税、印紙税、登録免許税、贈与税)、地方税(不動産取得税、固定資産税)があります。
各論点の内容や目的は次のとおりです。
論点 | 内容・目的等 |
不動産に関する税金 | 国税(所得税、印紙税、登録免許税、贈与税)、地方税(不動産取得税、固定資産税、都市計画税) |
不動産鑑定評価基準 | 不動産鑑定士が不動産の鑑定評価を行うための統一的基準 |
地価公示法 | 都市及びその周辺の地域で、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対する指標や公共事業における補償金の額を示し、適正な地価の形成に寄与することを目的とする法律 |
住宅金融支援機構 | 住宅金融市場における安定的な資金供給を支援し、住生活向上への貢献を目的とした独立行政法人。民間金融機関が住宅取得者等に対して住宅ローンを提供できるよう証券化支援事業等を行う |
景品表示法 | 商品・サービスの取引に関する不当な景品類・表示による顧客の誘引を防止して一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限・禁止について定めることで、一般消費者の利益を保護することを目的とする法律 |
統計 | 不動産に関する統計 |
土地 | 土地の特性、宅地に適した土地の特徴など |
建物 | 建物の構造(木造、鉄筋コンクリート造など)の特徴、構造計算が必要な建築物など |
「税・その他」で出題される問題は、易しい問題と難しい問題が混在しているのが特徴。
50問中8問出題され、6点獲得を目指したいところです。
「税・その他」の頻出論点
「税・その他」は、「不動産に関する税金」から2問、「不動産鑑定評価基準」「地価公示法」のどちらかから1問、「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」からそれぞれ問が1問ずつ出題されます。
「不動産に関する税」については、国税(所得税、印紙税、登録免許税、贈与税)、地方税(不動産取得税、固定資産税、都市計画税)があり、それぞれ1問ずつ出題されます。
試験で出題される主な論点と重要度を整理すると次のとおりです。
論点 | 重要度 | 備考 |
不動産に関する税金 | A | 国税から1問、地方税から1問出題 贈与税、都市計画税は優先順位低い |
不動産鑑定評価基準 | B | 「不動産鑑定評価基準」と「地価公示法」のどちらかから1問出題 |
地価公示法 | B | 「不動産鑑定評価基準」と「地価公示法」のどちらかから1問出題 |
住宅金融支援機構 | A | 毎年1問出題 |
景品表示法 | A | 毎年1問出題 |
統計 | A | 毎年1問出題 |
土地 | A | 毎年1問出題 |
建物 | A | 毎年1問出題 |
「不動産に関する税金」はとっつきにくいですが、出題されるところがある程度決まっていて、覚えてしまえば解ける問題が多いのが特徴。
特に「所得税」「登録免許税」と「不動産取得税」は頻出論点のため確実に点数を取れるようにしておきたいところです。
一方で、「贈与税」や「都市計画税」は学習の優先順位を下げてしまっても構いません。
なお、「不動産に関する税金」は、改正点が出題される傾向がありますので、改正ポイントはしっかりチェックしておきましょう。
「不動産鑑定評価基準」は基本的なところを押さえる程度にして、あまり手を拡げすぎないのが得策。
「地価公示法」は比較的易しい問題が出題されるため、こちらが出たら確実に得点しましょう。
「住宅金融支援機構」と「景品表示法」はやや難しい論点ですが、できれば点数をとっておきたいところ。
「統計」については、タイムリーな統計から出題されますが、何が出題されるかは過去問である程度の傾向がつかめます。
過去問を繰り返すというよりは、過去問で出題される統計データをチェックして覚えるようにしましょう。
「土地」は比較的易しい問題が出題されますので、確実に得点しましょう。
「建物」は専門的な内容が多く、建築学科出身者以外の方には少し難しく感じるかもしれません。
その場合は基本的なところを押さえる程度にして、あまり手を拡げすぎないのが得策。
「税・その他」対策における注意点
「税・その他」の特徴は、易しい問題と難しい問題が混在していることです。
難しい論点をマスターしようと思ってしまうと深みにはまってしまうおそれがあります。
あまりこだわりすぎずメリハリをつけて勉強するのが得策です。
満点をとろうと思わず、基本的な問題を確実にとることを優先しましょう。
「税・その他」対策の勉強は「実践演習」中心が最適
「税・その他」の勉強では、基本的な論点を確実にマスターすることに注力するのがおすすめ。
基本的な論点とは過去に出題されたことのある論点です。
つまり、過去問を繰り返し解くことが基本的な論点を確実にマスターすることにつながります。
- テキストによる内容理解
- 過去問による実践演習
- 重要ポイントの暗記
この3つのなかでは、特に「②過去問による実践演習」に軸足を置いたサイクルが最適と言えます。
まとめ
以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。
- 「税・その他」の出題範囲は「不動産に関する税金」「不動産鑑定評価基準」「地価公示法」「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」。50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。
- 「税・その他」の特徴は、易しい問題と難しい問題が混在していること。難しい論点をマスターしようとすると深みにはまってしまうおそれがある。あまりこだわりすぎずメリハリをつけた勉強が得策。満点は目指さず、基本的な問題を確実にとることを優先しよう。
- 「税・その他」対策の勉強では基本的な論点を確実にマスターするため、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、3つのなかで特に②に軸足を置いたサイクルが最適。
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