宅建試験に独学で合格するための科目別勉強法~まとめ

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宅建試験の勉強法
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★1分でわかる!この記事の内容

  • 宅建試験に独学で合格するための科目別勉強法。基本サイクルは、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、の3つ
  • 「宅建業法」は、50問中20問と最もウエイトが高く、得点もしやすい科目。16点~19点/20点満点がターゲット。「宅建業法」対策の勉強は、基本サイクルの①~③を何度も繰り返す、というオーソドックスな正攻法が最善。
  • 「法令上の制限」は、覚えさえすれば解ける問題がほとんど。「宅建業法」の次に力を注ぎ、50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。「法令上の制限」対策の勉強では、基本サイクルのなかで特に②③に軸足を置いたサイクルが最適。
  • 「税・その他」は易しい問題と難しい問題が混在。50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。「税・その他」対策の勉強では基本的な論点を確実にマスターするため、基本サイクルのなかで特に②に軸足を置いたサイクルが最適。
  • 「権利関係」は、50問中14問出題されるが、範囲が広く、内容も難しいことから、割り切って7点/14点を目指すにとどめておこう。「権利関係」対策の勉強では得点に結びつく論点に注力することが重要。そのためには、基本サイクルのなかで特に②に軸足を置いたサイクルが最適。

独学で宅建試験の合格するためには4つの試験科目別に対策を練る必要があります。

この記事では、「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」「権利関係」の各科目別にその対策となる勉強法をまとめて解説いたします。

「宅建業法」対策

「宅建業法」は、宅建士や宅建業者が守らなければならないルールを定めた法律であり、当然のことながら宅建試験において最も重要な科目です。

50問中20問と最もウエイトが高く、得点もしやすい科目と言えます。

16点~19点/20点満点がターゲット、もし可能であれば満点を目指しましょう。

「宅建業法」は、実務的なルールを定めた法律のため内容は細かいですが、覚えてしまえば考えなくても解答できる問題が多いという特徴があります。

頻出論点はあるものの、高得点を取るためには穴を作らないようまんべんなく勉強する必要があり、言うなれば、過去に出題されたすべての論点が重要です。

注意すべきは「過去に出題実績にない初見の変化球的問題」と「法改正問題」。

「変化球的問題」対策はテキストの精読により内容を理解し、「法改正問題」対策は法改正ポイントのチェックが有効です

「宅建業法」対策の勉強は、次のサイクルを何度も繰り返す、というオーソドックスな正攻法が最善。

  1. テキストによる内容理解
  2. 過去問による実践演習
  3. 重要ポイントの暗記
論点重要度備考
宅建業法の基本A基本的な問題多く、必ず得点したい
免許制度B優先順位はやや低い
宅地建物取引士A
営業保証金・保証協会A
事務所・案内所の規制A
媒介契約・代理契約A
広告の規制A
重要事項の説明(35条書面)A毎年2問出題。優先順位高い
契約書(37条書面)の交付A毎年1~2問出題。優先順位高い
その他の業務上の規制A
8種制限A毎年3~5問出題。優先順位高い
報酬に関する規制A毎年1問出題
監督・罰則C毎年1問出題。優先順位低い
住宅瑕疵担保履行法A毎年1問出題。必ず得点したい

 

 

「法令上の制限」対策

「法令上の制限」は、「都市計画法」「建築基準法」「国土利用計画法」「農地法」「宅地造成等規制法」「土地区画整理法」などの法律が出題範囲となっています。

覚えさえすれば解ける問題がほとんどなので「宅建業法」の次に力を注ぎたい科目です。

50問中8問出題されますので、6点獲得を目指しましょう。

いずれも馴染みのない法律ばかりで、そもそも何のための法律なのか、イメージがわきにくいところが難点です。

この難点を克服するには次の2つを意識すると良いでしょう。

  • 法律の目的を常に頭に置きつつ全体を俯瞰(ふかん)すること
  • とにかく諦めずにじっくり腰を据えて取り組むこと

「法令上の制限」対策の勉強では、3つのなかで特に2と3に軸足を置いたサイクルが最適です。

  1. テキストによる内容理解
  2. 過去問による実践演習
  3. 重要ポイントの暗記
論点重要度備考
都市計画法A毎年2問出題
「開発許可制度」は毎年1問出題
「都市計画制限」は優先順位低い
建築基準法A毎年2問出題
「建築確認」は毎年1問出題
「単体規制」「建築協定」は優先順位低い
国土利用計画法A毎年1問出題
農地法A毎年1問出題
宅地造成等規制法B毎年1問出題。難問は捨てる
土地区画整理法B毎年1問出題。難問は捨てる
その他の法律C優先順位低い

 

 

「税・その他」対策

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「税・その他」の出題範囲は「不動産に関する税金」「不動産鑑定評価基準」「地価公示法」「住宅金融支援機構法」「景品表示法」「統計」「土地」「建物」です。

50問中8問出題されますので、6点獲得を目指しましょう。

「税・その他」の特徴は、易しい問題と難しい問題が混在していること。

難しい論点をマスターしようとすると深みにはまってしまうおそれがあります。

あまりこだわりすぎずメリハリをつけた勉強が得策です。

満点は目指さず、基本的な問題を確実にとることを優先しましょう。

「税・その他」対策の勉強では基本的な論点を確実にマスターするため、次の3つのなかで特に2に軸足を置いたサイクルが最適。

  1. テキストによる内容理解
  2. 過去問による実践演習
  3. 重要ポイントの暗記
論点重要度備考
不動産に関する税金A国税から1問、地方税から1問出題
贈与税、都市計画税は優先順位低い
不動産鑑定評価基準「不動産鑑定評価基準」と「地価公示法」のどちらかから1問出題
地価公示法「不動産鑑定評価基準」と「地価公示法」のどちらかから1問出題
住宅金融支援機構毎年1問出題
景品表示法毎年1問出題
統計毎年1問出題
土地毎年1問出題
建物毎年1問出題

 

 

「権利関係」対策

「権利関係」は、「民法」「借地借家法」「区分所有法」「不動産登記法」から出題されます。

「宅建業法」に次いで高いウエイトを占め、50問中14問出題されますが、範囲が広く、内容も難しいことから、割り切って7点/14点を目指すにとどめておきましょう。

「権利関係」、特に「民法」は勉強しようと思えばいくらでも勉強できる奥深い法律です。

宅建試験の合格を目指すのであれば、取捨選択をはっきりとして、取るべき論点は取り、捨てるべき論点はすっぱりと捨ててしまうのが得策です。

「権利関係」で注意しなければならないのは、「民法」を如何に割り切るかです。

「権利関係」対策の勉強では得点に結びつく論点に注力することが重要です。

そのためには、次の3つのなかで特に2に軸足を置いたサイクルが最適です。

  1. テキストによる内容理解
  2. 過去問による実践演習
  3. 重要ポイントの暗記

<全体の論点>

論点重要度備考
民法A毎年10問出題、詳細は下記参照
借地借家法A毎年2問出題、得点しやすい
区分所有法B毎年1問出題、できれば得点しておきたい
不動産登記法C毎年1問出題、優先順位低い

<民法の論点>

論点重要度備考
総則制限行為能力者C出題頻度低い
意思表示A得点しやすい
代理A得点しやすい
時効B難問が多い
物権共有A得点しやすい
抵当権B難問が多い
対抗要件C出題頻度低い
債権債務不履行C出題頻度低い
保証A得点しやすい
連帯保証B難問が多い
債権譲渡C出題頻度低い
弁済・相殺C出題頻度低い
契約の解除B難問が多い
危険負担C出題頻度低い
手付C出題頻度低い
請負A得点しやすい
委任A得点しやすい
不法行為C出題頻度低い
相続A得点しやすい

 

 

まとめ

以上が本記事でお伝えしたかった内容です。これまでお話ししてきたことをまとめると以下のとおり。

  • 宅建試験に独学で合格するための科目別勉強法。基本サイクルは、①テキストによる内容理解、②過去問による実践演習、③重要ポイントの暗記、の3つ
  • 「宅建業法」は、50問中20問と最もウエイトが高く、得点もしやすい科目。16点~19点/20点満点がターゲット。「宅建業法」対策の勉強は、基本サイクルの①~③を何度も繰り返す、というオーソドックスな正攻法が最善。
  • 「法令上の制限」は、覚えさえすれば解ける問題がほとんど。「宅建業法」の次に力を注ぎ、50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。「法令上の制限」対策の勉強では、基本サイクルのなかで特に②③に軸足を置いたサイクルが最適。
  • 「税・その他」は易しい問題と難しい問題が混在。50問中8問出題され、6点獲得を目指したい。「税・その他」対策の勉強では基本的な論点を確実にマスターするため、基本サイクルのなかで特に②に軸足を置いたサイクルが最適。
  • 「権利関係」は、50問中14問出題されるが、範囲が広く、内容も難しいことから、割り切って7点/14点を目指すにとどめておこう。「権利関係」対策の勉強では得点に結びつく論点に注力することが重要。そのためには、基本サイクルのなかで特に②に軸足を置いたサイクルが最適。

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